帯状疱疹ワクチンとは？

免疫が低下すると体内の水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化して、皮膚に赤いブツブツができる病気です。

日本人の15歳以上の水痘抗体保有率は90％～100％で、多くの方の体内にウイルスが潜伏しています。

帯状疱疹はとにかく痛く、全身どの部位にも発現します。症状の多くは上半身にもあらわれますが、顔や目、頭などにもあらわれることもあります。再発のリスクは5～10％で、発症を繰り返す方もいます。 治療薬を服用しても3～5人に1人が帯状疱疹後神経痛に悩みます。

帯状疱疹のリスク

家族歴、加齢、（特に出産経験のある50～60代の）女性、基礎疾患のある方、免疫を低下させる病気・治療を受けている方、ストレス、睡眠不足、不摂生、（50歳以上で）コロナ感染した方など。

帯状疱疹にならないためには？

体調管理も重要ですが、加齢と共に免疫が低下するので、ワクチン接種による予防が一番効果的です。

帯状疱疹予防ワクチンについて

帯状疱疹の発症率を低減させ、重症化を予防し、間接的に帯状疱疹後神経痛の発症のリスクを低減させます。

帯状疱疹ワクチンには、シングリックス（乾燥組換え帯状疱疹ワクチン）とビケン（乾燥弱毒生水痘ワクチン）の2種類があります。

	シングリックス （乾燥組換え帯状疱疹ワクチン）	ビケン （乾燥弱毒生水痘ワクチン）
対象者	・50歳以上 ・18歳以上の全年齢（帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる方）	・50歳以上
種類	不活化ワクチン	生ワクチン
接種回数	2回（1回目の接種から2～6か月以内に2回目を接種）	1回
接種方法	筋肉注射	皮下注射
発症予防効果	50～59歳：96.6％ 60～69歳：97.4％ 70～79歳：97.9％ 80歳以上：91.4％ （どの年齢でも同程度の効果）	50～59歳：69.8％ 60～69歳：64％ 70～79歳：41％ 80歳以上：18％ （加齢と共に効果が低下する）
帯状疱疹後神経痛に移行するリスク軽減	・50歳以上：100％軽減 ・70歳以上：85.5％軽減	66.5％軽減
効果の持続期間	10年以上（11年以降は試験中）	3～5年程度（個人差あり）
主な副反応 （添付文書より）	接種部位の痛み、赤み、腫れ、全身の筋肉痛、疲労、頭痛、発熱、悪寒など	接種部位の痛み、赤み、腫れ、全身の筋肉痛、疲労、頭痛、発熱、悪寒など

費用

【一般料金】

●シングリックス（乾燥組換え帯状疱疹ワクチン）　　

価格：22000円/回※2回接種が必要　　合計価格：44000円

●ビケン（乾燥弱毒生水痘ワクチン）

※1回接種のみ　　価格：8000円

【公費助成ある方】

当クリニックでは、高齢者の帯状疱疹予防接種実施医療機関となっています。

2025年4月より、65歳以上の高齢者を対象に市町村からの補助で自己負担が少なく接種が受けられる事業が開始となりました。

～公費助成の対象者～

・年度内に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる方

令和7年度に限り、100歳以上の方も対象となります。

・60歳以上65歳未満の方であって、ヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する身体障害者手帳1級である方

●シングリックス（乾燥組換え帯状疱疹ワクチン）※2回接種が必要

盛岡市　自己負担額：11800円/回

滝沢市　自己負担額：12000円/回

紫波町　自己負担額：12000円/回

矢巾町　自己負担額：12000円/回

※医療機関によって自己負担額に多少の差が生じます。

●ビケン（乾燥弱毒生水痘ワクチン）

盛岡市　自己負担額：4400円

滝沢市　自己負担額：4000円

紫波町　自己負担額：4000円

矢巾町　自己負担額：4000円

※医療機関によって自己負担額に多少の差が生じます。

■上記以外の市町村にお住まいの方でも各自治体で手続きをしていただき、必要書類をお持ちいただければ接種可能です。

■各自治体により助成金額・自己負担額は異なります。